追証とは? 株初心者入門TOP

追証とは追加で差し入れなくてはならないお金(委託保証金)のことです

  追証とは証券会社に預けているお金(委託保証金)が、信用買い、信用売りの取引の失敗によって 目減りし、足らなくなってしまった場合に、足らなくなった分の金額を追加で証券会社に差し入れ(収め) なくてはならない追加保証金のことです。

わかりやすく言うと 「信用取引に使っている金額に対して、預かっている金額(委託保証金)が少なくなったので、足らなくなった分入金してください。」 という証券会社からの催促です。追証は信用買い、信用売りの信用取引のみにおいて発生し、現物取引では発生しません。

追証の具体例

 具体的にどこまで損失が膨らんで保証金が目減りすると「足らなくなる」状態になるのでしょうか? 「最低保証金維持率」は20%と決まっていますが、証券会社によって違いはあり20%〜30%が目安となります。

仮に33万円の委託保証金で限度額一杯まで100万円分の株を保証金維持率30%の証券会社で信用買いしたとします。この時の維持率は

 委託保証金額33万円÷建て玉100万=33%

なので維持率は33%となります。
(一般信用買いでは委託保証金に対して、3倍の金額まで買うことができます。33万×3=100万ということです。)

株価が下がり3万円の損失が出たとすると始めの33万円から損失分の3万円を引いて委託保証金額は 30万円で維持率は

 委託保証金額30万÷建て玉100万=30%

なので維持率は30%になります。

ここで更に損失が膨らみ4万円の損失が出たとします。そうすると始めの33万円から4万円を引いて委託保証金は 29万円なので維持率は

 委託保証金額29万÷建て玉100万=29%

で維持率30%を割り込んでしまいました。この時点で追証発生となります。 追証により維持率30%を回復させるために1万円の保証金を追加で納めなくてはなりません。

追証の詳細

 追証が発生した場合、追証が発生した日を含めて3営業日(追証発生の翌々日)の正午までに、足らない分の 委託保証金を差し入れなくてはなりません。(証券会社によって違いがあるので証券会社のHP等で確認してください。)

もし不足分の保証金を納められない場合は、株主の意思と関係なく反対売買により強制決済とされ損失が確定してしまいます。 強制決済なので株主にとっては不本意な株価での売買となるでしょう。

しかし、(上記の例のように信用限度額一杯まで使ってしまった場合は別として)追証が発生してしまうほど 株価が値崩れ(空売りの時は暴騰)が起こった場合は、完全にトレンドが変わったと判断していいでしょう。 強制決済を待つまでも無く、早めに手仕舞い・損切りすることを勧めます。

トレンドが変わってしまった銘柄に「これからまた値上がりするだろう。」という希望的観測だけで拘り、追加の委託保証金を差し入れても悪戯に 損失を膨らませてしまう可能性が高いでしょう。それならば早めに損切りをして更に株価が下落したところで新たに買う、空売りなら 更に株価が上昇したところで新たに売る方が勝率は高くなります。

株の取引には失敗は付き物です。失敗は失敗と諦め拘ず、次なる有望銘柄を探す方がよほど有益です。追証は 追証を待たずして損切りすることが最も損失を少なくするケースが多いように思えます。